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意外と知られていない土俵のアレコレ

相撲に欠かせない物の一つが土俵です。今日は、意外と知られていない土俵についてをご紹介します!

 

実物を見た感想でよく聞くのが

「土俵って意外と小さい!!」
本場所の土俵は高さ60cmで、一辺が6.7mの正方形。土俵全体に使用されている俵の数は66個。「勝負土俵」と呼ばれる円は、直径4.55m。
きめ細かい粘土質の土が適していると言われ、約40tの土が使用されています。

 

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国技館の場合、以前は「荒木田」という荒川沿岸の土が使用されていましたが、東京近郊の土地開発に伴い入手困難となり、現在は千葉や茨城近辺のものが使われています。地方場所や巡業ではその土地の周辺で最適な土を探すそうです。。

 

土俵の土が滑りやすいと、思い通りの相撲が取れず、またケガにもつながりかねないため、力士にとって土俵の土は重要です。
国技館では、館内限定放送のFMを聴いて、合い言葉を伝え、親方とジャンケンして勝てば土俵の土をプレゼント!という楽しい企画もあるので、土俵の土に興味がある方は是非チャレンジしてみてください!
さて、この土俵、誰が作っているか、ご存知ですか?
答えは、呼出さんです。取組の時に「東~○○、西~△△」と扇子を持って呼び上げをしている、あの呼出さん達!

国技館の場合は、昇降式になっているので、古い土俵を壊すところから始まりますが、どの場所の土俵も一から呼出さん総出で土俵を作ります。これを「土俵築き(どひょうつき)」と言います。

 

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土俵に神を降ろす儀式が、本場所の前日に行われる「土俵祭」です。神官の装束に身を包んだ立行司が、三役格の行司2人を従えて、祭主として祭を執り行います。
普段の土俵以上に厳かな雰囲気の中、土俵の四隅にお酒を献じたり、土俵の中央に「鎮め物」といわれる縁起物(昆布・するめ・勝栗・塩・米・かやの実)が埋めます。

 

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こうした土俵祭の儀式は、本場所だけでなく、相撲部屋の稽古土俵などが出来る時にも行われます。
この儀式を終えて、ようやく土と俵のかたまりが神聖な土俵へと変わるのです。
本場所前日の土俵祭は一般の方も無料で見学可能です。
また、地方巡業によっては土俵作りのボランティアを募集されているところもありますので、体験してみたい方は各巡業のHPなどをチェックしてみてください!

 

土俵が作られる工程が見られるので貴重な経験になります。
※ただし、男性限定です。女性は会場設営や当日の案内係などになります。

 

実際にこのボランティアを経験してみると、かなりの重労働です。ただ、こういった縁の下の支えがあるからこそ、相撲が開催出来るということがわかり、裏方さん達への感謝が生まれるのも事実です。取組だけでなく、土俵や土俵周りでの呼出さんの動きにも注目してみると新たな発見があってオススメです。

 

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